決別へのカウントダウン:ファビオ・カルドーゾの契約解除交渉が本格化も法的紛争の火種を残す

今夏の移籍市場閉幕時に唯一の未解決の課題として残されてしまったポルトガル人センターバックのファビオ・カルドーゾ。移籍も契約解除も合意に至らずに市場の幕が閉じた背景には、双方の根深い対立がありました。

選手側は契約解除に伴う給与の一部放棄を頑なに拒否し、一方でセビージャ側はサウジアラビアのクラブから打診があった際、フリーでの放出ではなく移籍金を要求したため、どちらの道も最終的に破談に終わりました。

サウジ市場は9月6日まで開いているものの、カルドーゾの周辺からは「このタイミングでのサウジ移籍での解決は極めて困難」とみられており、別の方向を模索するしかありません。

現在、セビージャとカルドーゾの間で開かれている唯一の交渉は残り1年の契約解除に向けた話し合いです。これが成立するためには、カルドーゾ側が最後の1年分の年俸の一部を減額することに同意する必要があり、同時にクラブ側も一定の未払い額を支払う責任を引き受ける必要があります。

しかし、彼を巡る状況は非常に緊迫しています。ルイス・ガルシア・プラサ監督の構想から完全に外れ、プレシーズンからグループ練習から排除され個別練習を強いられているカルドーゾは、新シーズンの公式背番号発表でも、昨季つけていた15番をはく奪され、背番号なしという冷遇を受けています。

この一連の扱いは彼に深い怒りをもたらしており、退団への協力を拒む一因となっています。

さらに、これには法的な問題が孕んでいます。スペインの王室令第7条4項によると、プロのスポーツ選手には実効的労働の権利が保障されており、懲戒処分や怪我を除いて、練習や準備活動から選手を排除することは違法とされています。

セビージャはカルドーゾをファーストチームの練習に復帰させる義務があるものの、ラ・リーガへの選手登録自体は義務付けられていません。

しかし問題なのは、現在セビージャが15番と25番という2つの選手登録枠を意図的に空けている点です。登録枠に空きがあるにもかかわらず彼を登録外にして練習からも外していることは、選手への退団圧迫と捉えられ、この王室令第7条4項に明確に抵触する恐れがあります。

昨季、セビージャは同様の事態を避けるためにGKアルバロ・フェルロを最終的に登録した経緯があります。一筋縄ではいかないカルドーゾとの契約解除交渉は、クラブにとって法的な爆弾を抱えたままの緊迫した綱渡りとなっています。(via Estadio Deportivo)