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FCバルセロナ vs ラシン・サンタンデール

ラ・リーガ / jornada-6 / Estadio de Barcelona / 2026年9月17日(木)

FCバルセロナ 7-2 ラシン・サンタンデール

試合サマリーと得点経過

悪天候による大雨注意報が発令され、激しい雨が打ちつけるスポティファイ・カンプ・ノウに集まった50,568人の観客が見守る中、ラ・リーガ第6節のFCバルセロナ対ラシン・サンタンデールの一戦が開催された。開幕から怒涛の連勝を続けるバルセロナが7-2という圧巻の大勝を収め、開幕6連勝を達成した。

試合は立ち上がりからバルセロナが圧攻。8分、右サイドのラミネ・ヤマルとペドリのパス交換から中央のダニ・オルモを経由し、ペナルティエリア手前左寄りでボールを受けたジョアン・カンセロが右足を振り抜く。エリア外約26.5メートルの距離から放たれた時速128.6キロメートルに達する強烈なミドルシュートは、クロスバーの叩きつけるような音とともにゴールに吸い込まれ、バルセロナが先制する。

続く25分、ペドリが相手守備陣の隙を突く絶妙な縦パスを供給。これに抜け出したハフィーニャがペナルティエリア内でラシンのペドロ・フェリペに後ろから倒され、ペナルティキックを獲得する。ハフィーニャ自らがキッカーを務め、ゴールキーパーのフレン・アギレサバラの逆を突いて冷静に右下に決め、リードを2点に広げた。

2点を追うラシンも30分に反撃に出る。左サイドを素早く破ったアアロン・マルティンの低いクロスを中央のアジズ・ビジャリブレが巧みに落とし、走り込んだマゲット・ゲイエが滑り込みながら合わせて1点を返す。

しかし、バルセロナの猛攻は止まらない。36分、敵陣浅い位置でボールを保持したジョアン・カンセロが再び右足を一閃。約35メートルの距離から放たれたロングシュートはビジャリブレにわずかに当たってコースが変わり、そのままゴールネットを揺らして3-1とした。

さらに42分には、中盤でロドリゴ・エルナンデスが鋭い出足でボールを奪取。カリム・アデイェミとの連携からダニ・オルモが完璧なスルーパスを通すと、抜け出したハフィーニャが左足で落ち着いてゴール右隅へ流し込み、4-1として前半を折り返した。なお、前半アディショナルタイムにはアデイェミが倒されて獲得したペナルティキックをラミネ・ヤマルが蹴るも、フレン・アギレサバラの好セーブに阻まれた。

後半開始とともに、前半終了間際に雨で足を滑らせ膝を痛めたゴールキーパーのジョアン・ガルシアに代わり、ヴォイチェフ・シュチェスニーが投入された。

65分、そのヴォイチェフ・シュチェスニーのプレイから波乱が起きる。バックパスを受けたヴォイチェフ・シュチェスニーが足元の処理で溜めをつくりすぎると、猛猛然とプレスをかけたラシンのザビリにボールを奪われ、そのまま無人のゴールへ蹴り込まれて4-2とされる。

だが、バルセロナは即座に突き放す。67分、ダニ・オルモの展開からペナルティエリア内に侵入したアデイェミがイケル・ルケに倒されてこの日3つ目のペナルティキックを獲得。ハフィーニャがゴール左へ突き刺し、ハットトリックを達成して5-2とした。

79分には、右サイドで相手を引きつけたラミネ・ヤマルが絶妙なタイミングで中央へラストパス。走り込んだガブリエル・ジェズスが右足インサイドで狙い澄ましたコントロールショットを逆サイドネットへ突き刺し6-2。

そして90分、圧巻のフィナーレが訪れる。自陣からボールを運んだアデイェミが圧倒的な加速力で相手DFを次々と置き去りにし、ペナルティエリア内深くまで侵入。最後は中央へ優しく折り返すと、フリーで走り込んだラミネ・ヤマルが押し込み、7-2。雨のSpotifyカンプ・ノウでバルセロナがゴールラッシュを締めくくった。

戦術・采配のポイント

ハンジ・フリック監督率いるバルセロナは、前節から一部の主力を休ませるローテーションを採用しながらも、従来の基本フォーメーションである4-3-3(局面によって4-2-3-1)の機能性を完璧に維持した。中央のストライカーの位置に入ったハフィーニャが流動的にポジションを変えて前線の基準点となり、左のカリム・アデイェミと右のラミネ・ヤマルがワイドに幅を取ることで、相手の5バックを横に広げさせた。特にサイドバックのジョアン・カンセロがビルドアップ時に偽サイドバックとして中盤へ絞り、圧倒的な展開力とミドルシュートの脅威を与えたことがラシンの守備ブロックを早期に破壊する要因となった。バルセロナの真骨頂であるハイライン・ハイプレス(ボール失致直後の即時奪回)は90分間途切れることがなく、相手に息つく暇を与えなかった。

一方、ホセ・アルベルト・ロペス監督が率いるラシン・サンタンデールは、過密日程を見据えて前節から先発8名を入れ替える大幅なローテーションを敢行。5-4-1のコンパクトなブロックを敷いてカウンターを狙うプランだったが、バルセロナの出足の速さと個の打開力に翻弄された。守備の要であるペドロ・フェリペがバルセロナの速攻に対して後手に回り、2度のペナルティキックを与えるなど焦りからくる対応の遅れが目立った。

監督の采配面においては、フリック監督の交代策が見事な結実を見せた。前半終了間際に膝の不調を訴えたジョアン・ガルシアをハーフタイムで即座にヴォイチェフ・シュチェスニーへ交代させる危機管理(直後にヴォイチェフ・シュチェスニーの痛恨のミスによる失点はあったものの、失点後のチームの動揺は最小限に抑えられた)。さらに61分にロドリゴ・エルナンデスとペドリを下げてマーク・ベルナルとガビを投入し、中盤の運動量を担保。69分にはハットトリックを達成したハフィーニャに代えてガブリエル・ジェズスを投入すると、ジェズスは投入から10分後に鮮やかなミドルシュートでチームの6点目を奪うなど、ベンチメンバーがしっかりと結果で応えた。

対するラシンのホセ・アルベルト監督は58分にサビリ、イケル・ルケ、イニゴ・ビセンテを一挙に投入。サビリが投入直後に相手キーパーの隙を突いてゴールを奪う意地を見せたものの、同時に投入されたイケル・ルケが直後にペナルティキックを与えてしまい、反撃の勢いを自ら削ぐ格好となった。

現地メディアの選手採点・評価比較

スペイン現地各紙はこの歴史的な大勝劇に対し、バルセロナの攻撃陣に極めて高い採点を与えている。

ハットトリックを達成したハフィーニャに対し、SPORTおよびEl Desmarqueは最高点となる10点満点を付与。中央のストライカーの位置に完全に適応し、決定力だけでなくファーストディフェンダーとしての前線からの圧倒的な運動量と献身性を大絶賛した。

カリム・アデイェミに対しても高い評価が集まった。El Desmarqueは9点をつけ、SPORTも最高評価である「Sobresaliente(傑出)」と評した。自ら2つのペナルティキックを誘発したスピードと、試合終了直前に自陣から圧倒的なスプリントでラミネ・ヤマルのゴールをお膳立てした献身性と圧倒的な推進力が絶賛されている。

ジョアン・カンセロについては、El Desmarqueが9点、MundoDeportivoが「DESATADO(解き放たれた)」と最高級の表現で評価。時速128.6キロメートルを記録したスーパーミドルを含む2ゴールの攻撃性能が高く買われた。ただし、1失点目の局面でマゲット・ゲイエへの対応がやや緩かった点について、MARCAなどは守備面でのわずかな課題として言及している。

試練の末に1ゴール2アシストを記録したラミネ・ヤマルに対しては、El Desmarqueが9点を付与。ペナルティキックの失敗やシュートがポストを叩く不運、オフサイドによるゴール取り消しに見舞われながらも、最後までゴールを狙い続けた執念と、味方のゴールを演出した高い戦術眼がMundo Deportivoでも称賛された。

一方で、後半から出場したゴールキーパーのヴォイチェフ・シュチェスニーに対しては、SPORT、El Desmarqueともに4点と厳しい低採点を下した。足元の処理で溜めをつくりサビリに奪われた痛恨のミスは「不可解なプレゼント」と断じられたが、その後に見せた好セーブによって最小限の挽回を果たした点も併せて触れられている。前半で負傷交代となったジョアン・ガルシアも4点から5点に留まり、失点自体に不備はなかったものの不運な夜となった。

試合後の監督・選手コメント

バルセロナのハンジ・フリック監督は試合後の記者会見で、大勝にも気を引き締める姿勢を示した。「チームが見せたパフォーマンスと結果、そして勝ち点3に非常に満足している。彼らの勇気あるプレイは見ているだけで素晴らしく、流れるようなサッカーができていた。ただし、常に向上心を持たなければならない。集中力が少し途切れる瞬間があり、そこは改善すべき点だ。ヴォイチェフ・シュチェスニーのミスについては全く心配していない。ゴールキーパーがミスをすれば失点に直結するのはサッカーにおいて普通のことだ。ジョアン・ガルシアについては膝に違和感があったため慎重を期して交代させた。検査結果を待ちたい。アデイェミの驚異的なスピードと潜在能力には感銘を受けている。我々はチーム一丸となって勝利を目指すメンタリティを持っている。」

敗れたラシン・サンタンデールのホセ・アルベルト・ロペス監督は、自らの采配ミスを潔く認めた。「我々のベストの日ではなかった。守備陣があまりに緩く、エリア外からのミドルシュートで2失点、さらに3つのペナルティキックを与えてしまっては勝ち目がない。バルセロナは少しでも脅威を感じると、すぐにアクセルを踏み込んで突き放してくる。止めようがないレベルだった。今回8名の先発を変更した最大の責任は完全に私にある。試合前のプランが全く機能しなかった。彼らはアディショナルタイムの4分間でさえ攻め手を緩めず、我々を完の打ちのめそうとしてきた。まるで歯医者に行って痛い思いをしたようなタフな一日だった。」

ハットトリックを達成し、MVPに選出されたハフィーニャはチームファーストの姿勢を強調した。「ゴールと勝利には素直に満足しているが、常に向上を目指さなければならない。自分が最高レベルに達しているとは決して思わないし、もっとチームに貢献できるはずだ。フリック監督は私のクラブでのメンタリティと、自分自身に対する考え方を完全に変えてくれた。心から感謝している。ラミネ・ヤマルがペナルティキックを外したことについては何も心配していない。FWにはゴールが必要なことを誰よりも知っている。我々は一つのファミリーであり、全員で高め合っていきたい。」

久々の先発で圧巻の2ゴールを挙げたジョアン・カンセロも喜びを語った。「1点目のゴールは、自分のキャリアの中でも間違いなく最高のゴールだった。この特別なクラブでそれを達成できたことが何より嬉しい。シーズン最初からここでプレイしたいと強く願っていたし、チーム全体が良い仕事をしている。」

また、ケガから復帰し中盤で存在感を示したガビは指揮官への感謝を述べた。「大ケガから復帰してこのレベルでプレイし続けるのは簡単なことではない。大切な試合で信頼を与えてくれる監督に感謝している。自分は常にチームとクラブのために全力を尽くす。」


次節、開幕7連勝を狙うバルセロナはアウェイでのセビージャFC戦に臨む。

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