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レアル・ソシエダ vs アトレティコ・マドリード

ラ・リーガ / jornada-5 / Estadio de R. Sociedad / 2026年9月14日(月)

レアル・ソシエダ 0-3 アトレティコ・マドリード

試合サマリーと得点経過

【試合日時】2026年9月13日 21:00キックオフ【スタジアム】レアレ・アレーナ(アノエタ)【スコア】レアル・ソシエダ 0 - 3 アトレティコ・マドリード【得点者】・84分:アレハンドロ・グリマルド(アトレティコ・マドリード/PK)・90分:ジョナサン・デイヴィッド(アトレティコ・マドリード)・95分:ジュリアーノ・シメオネ(アトレティコ・マドリード)

コパ・デル・レイ決勝の再現となった一戦は、80分過ぎまでホームのレアル・ソシエダが優位に進めながらも、試合終盤にアトレティコ・マドリードが怒濤のゴールラッシュを見せる劇的な結末となった。レアル・ソシエダは主力の相次ぐ離脱により急遽組まれた若手センターバックコンビを中心に安定した守備を披露し、ポゼッションでも相手を押し込んだ。対するアトレティコ・マドリードは前線の決定力を欠いて停滞を余儀なくされたが、後半の鮮やかな交代策と勝負強さで土壇場にゲームをひっくり返した。

試合を動かす最初のゴールが生まれたのは84分だった。アトレティコ・マドリードのアレハンドロ・グリマルドが左サイドから供給したフリーキックの崩れ球に対し、ペナルティエリア内でレアル・ソシエダのジョブ・オチエンの腕にボールが接触。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックを経てペナルティキックが与えられると、キッカーを務めたアレハンドロ・グリマルドが冷静にゴールキーパーのアレックス・レミロの逆を突いて低いシュートを沈め、アトレティコ・マドリードが先制に成功した。

追いつくべく前傾姿勢を強めたレアル・ソシエダに対し、アトレティコ・マドリードは鋭いカウンターで止めを刺す。90分、中盤のコケからボールを受けたアレハンドロ・グリマルドが前線へパスを送ると、ペナルティエリア手前で受けたジョナサン・デイヴィッドが対峙した相手DFルケン・ベイティアを巧みな切り返しで交わし、左足でゴール左隅へ流し込んで移籍後初ゴールとなる追加点を奪った。

さらにアディショナルタイムの95分には、自陣深くでの奪球からジュリアーノ・シメオネが圧倒的なスピードで独走。レアル・ソシエダ守備陣を置き去りにしてペナルティエリア内に侵入すると、ゴールキーパーのアレックス・レミロとの1対1で股下を抜く技ありのシュートを決めて3-0とし、勝利を決定づけた。

戦術・采配のポイント

レアル・ソシエダのペジェグリーノ・マタラッツォ監督は4-3-3の布陣を採用した。直前にイゴール・スベルディアが太もも痛で離脱し、前節退場となったイボン・マルティンも不在という緊急事態の中、今夏加入のママドゥ・サールと急遽抜擢されたBチーム所属のルケン・ベイティアで未経験のセンターバックコンビを形成。中盤にはカルロス・ソレールとアンヘル・エレーラを並べ、前線にはアンデル・バレネチェア、ゴンサロ・ゲデス、そして偽9番的に振る舞うミケル・オヤルサバルを配置した。コンパクトな陣形からハイプレスと丁寧なビルドアップを織り交ぜ、前半から中盤の主導権を掌握。ルカ・スチッチやセルヒオ・ゴメスが果敢にゴールへ迫るなど、狙い通りの展開を作った。

一方、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコ・マドリードは4-4-2の可変システムで挑んだ。前線はフリアン・アルバレスやアレクサンダー・ソルロートの不在により、アデモラ・ルックマンとイ・ガンインが組んだが、縦への推進力を欠いて孤立。中盤のマルコス・ジョレンテとモーテン・ジュルマンドも後手に回り、前半はシュートわずか数本に抑え込まれるなど攻撃の形を作れずに苦しんだ。

試合の潮流を変えたのはディエゴ・シメオネ監督の執念とも言える采配だった。60分、不発に終わっていたイ・ガンイン、アレックス・バエナ、マルコス・ジョレンテを同時に下げ、ジョナサン・デイヴィッド、コケ、ジョニー・カルドーソを一気に投入。コケの投入によって配球のテンポとポゼッションの落ち着きが生まれ、ジョニー・カルドーソが中盤のフィルターとして機能することで、アレハンドロ・グリマルドが高い位置へ進出できるようになった。

レアル・ソシエダ側も72分に久保建英やジョブ・オチエンを投入して攻撃のギアを上げようとしたが、皮肉にもジョブ・オチエンのハンドが先制点を与えるペナルティキックにつながってしまう。失点後に焦りから前傾姿勢を強めたレアル・ソシエダに対し、アトレティコ・マドリードはフレッシュな攻撃陣を活かした高速カウンターを完遂。指揮官の積極的な3枚替えが文字通り勝利を引き寄せる結果となった。

現地メディアの選手採点・評価比較

現地メディアの採点では、終盤に試合を決定づけたアトレティコ・マドリードの途中出場組や主力が高い評価を獲得した。

PKによる先制点と2点目のアシストを記録したアレハンドロ・グリマルドに対し、SPORTはマッチMVPに選出。ASは10点満点中「8点」、El Desmarqueも「8点」をつけ、前半は対峙したアンデル・バレネチェアの対応に手を焼いたものの、勝利を決定づけた後半の勝負強さと結果を称賛した。

移籍後初ゴールを決めたジョナサン・デイヴィッドについても、MARCAやMundoDeportivoが「停滞していた前線に本格派ストライカーの深みと決定力をもたらした」と絶賛。右サイドバックとして無量の運動量を見せ、最後に圧巻の独走ゴールを決めたジュリアーノ・シメオネにはEl Desmarqueが「8点」の高採点を与えている。守備陣ではクリスティアン・ロメロが7点と高く評価され、要所で好セーブを見せたヤン・オブラクも6点と堅実な評価を得た。一方で、前半に先発したイ・ガンイン、アレックス・バエナ、アデモラ・ルックマンの攻撃ユニットに対しては、El Desmarqueが揃って「4点」の低採点をつけるなど厳しく評価された。

レアル・ソシエダ側では、敗戦にもかかわらず若手センターバックコンビが絶賛を集めた。急遽先発したママドゥ・サールとルケン・ベイティアに対し、DiarioVascoやASは「3失点というスコアは彼らの健闘に対してあまりにも酷だ」として、80分間アトレティコ攻撃陣を封じ込めたパフォーマンスを評価。また、前半に切れ味鋭いドリブルを見せたゴンサロ・ゲデスやアンデル・バレネチェアも高評価を得た。一方、PKを与えてしまったジョブ・オチエンは不運な形ではあったものの評価を落とす結果となった。

メディアごとの見解として、SPORTやASなどの全国紙がアトレティコ・マドリードの選手交代による劇的な修正力と終盤の勝負強さを称えたのに対し、地元バスク紙のDiarioVascoやMundoDeportivoは「80分間ゲームを支配していたのはレアル・ソシエダであり、不可抗力とも言えるハンドの判定ひとつで全てが瓦解した」と分析。スコア以上の内容の偏りと、判定に対する悔しさを強く滲ませる対比が見られた。

試合後の監督・選手コメント

アトレティコ・マドリードのヒーローとなったアレハンドロ・グリマルドは、試合後の取材に対して安堵と今後の抱負を語った。「公式戦2連敗の後だっただけに、どうしても欲しかった非常に大きな勝利だ。個人的には夏場に休暇も十分なプレシーズンもなくチームに合流したため、適応に苦しむ難しいスタートだった。ディエゴ・シメオネ監督とも話し合い、お互いに更なるパフォーマンスを要求し合っている。前半はミスが多く自分たちのサッカーができなかったが、後半に交代で入った選手たちがチームを救ってくれた。何よりチームとして求めていた無失点で終えられたことが素晴らしい」

アトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督は、チームの粘り強さと控え選手の活躍を評価した。「前半はデュエルやセカンドボールの回収で相手に後手に回り、苦しい時間を過ごした。しかし後半、ベンチから出たコケ、ジョニー・カルドーソ、ジョナサン・デイヴィッドらがチームに必要な落ち着きと強いエネルギーをもたらしてくれた。守備の安定と攻撃の決断力というバランスをいかに保つかが課題だったが、アノエタという難所で完封勝利を収められたことは大きな手応えになる」

一方、悔しさを露わにしたのはレアル・ソシエダのゴールキーパー、アレックス・レミロだ。「80分間、自分たちは完璧に近いゲームを見せていたし、相手よりも優位に立っていた。あのハンド判定については到底納得できない。こぼれ球が体にかすって手に当たった不可抗力の事故であり、事前の審判団からのレクチャーとも矛盾している。0-3という最終スコアはピッチ上で起きていた事実をまったく反映しておらず、非常に不当な結果だ」

レアル・ソシエダのペジェグリーノ・マタラッツォ監督も、敗戦を受け止めつつチームのパフォーマンスを庇った。「80分間、選手たちが見せてくれた組織的な守備と戦いぶりには心から満足している。急遽組んだ若いセンターバックも含め、アトレティコに決定機を作らせなかった。しかし、たったひとつのPK判定で試合の潮目が変わり、前傾姿勢になったところを相手のカウンターに仕留められた。結果は非常に厳しいものになったが、自分たちが描いているサッカーの方向性が間違っていないことは、この80分間の戦いが証明している」