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セルタ vs マラガCF

ラ・リーガ / jornada-5 / Estadio de Celta / 2026年9月13日(日)

セルタ 1-1 マラガCF

試合サマリーと得点経過

30度を超える厳しい猛暑の中で行われた一戦は、ともに今季初勝利を渇望する両チームの意地がぶつかり合う白熱の展開となった。序盤こそ昇格組のマラガCFがポゼッションで立ち上がりを模索したものの、ホームのセルタがアグレッシブなハイプレスと高い守備ラインで徐々に試合の主導権を握る。セルタが敵陣でのボール奪取から怒涛のショートカウンターを繰り出して主導権を握り続けたが、後半にかけてマラガCFも交代策で反撃の糸口を掴み、終盤のセットプレー一発で試合を振り出しに戻した。

【得点シーンの詳細】

マラガCFの自陣深くでのビルドアップに対し、セルタの前線が連動した激しいプレッシングを敢行。敵陣ペナルティエリア手前でボールを受けたマラガCFのダニ・ロレンソに対し、フェラン・ジュグラが鋭く寄せてボールを直接奪い取る。そのままペナルティエリア内へ侵入したフェラン・ジュグラは、相手DFのタックルを呼び込む冷静なキックフェイントでコースを作ると、右足を一閃。相手GKアルフォンソ・エレーロのファーストポスト側を突く鋭いシュートをゴール網に突き刺した。

後半に途中出場したマラガCFのフアン・クルスとパブロ・マルティネスが波状攻撃を仕掛ける。パブロ・マルティネスが放った強力なミドルシュートをセルタのGKイオヌツ・ラドゥが間一髪で弾き、右コーナーキックを獲得。キッカーを務めたパブロ・マルティネスが右足で高弾道の精密なクロスをペナルティエリア中央へ供給すると、怪我から約1ヶ月ぶりに復帰し今季初出場を果たしたアドリアン・ニーニョが、セルタ守備陣のマークを巧みに外してフリーで跳躍。打点の高いヘディングで叩き込み、貴重な同点ゴールを奪い取った。

戦術・采配のポイント

クラウディオ・ヒラルデス監督率いるセルタは、3-4-2-1の陣形を採用。セバスティアン・カセレス、ジョエル・ラゴ、マルコス・アロンソの3バックに、ハビ・ルエダとセルヒオ・カレイラの両ウイングバックが高い位置を取るアグレッシブなスタイルで臨んだ。ミゲル・ロマンとイライクス・モリバの中盤がセカンドボールを拾い上げ、前線のウーゴ・ゴンサレス、ウーゴ・アルバレス、フェラン・ジュグラが連動して強烈なフロントプレスを展開。マラガCFのビルドアップを寸断し、狙い通りのショートカウンターから何度も決定機を作り出した。しかし、課題となったのは「試合を終わらせる(仕留めきる)」決定力の低さと、今季を通じて散見されるセットプレー守備での脆さである。決定的な場面で追加点を奪えなかったことが、最終的に勝ち点2を失う要因となった。

一方、フアンフラン・フーネス監督率いるマラガCFは4-3-3の基本陣形でアウェー戦に挑んだ。自陣からの丁寧なポゼッションでゲームを組み立てようと試みたものの、セルタの強烈なプレッシングに押されて中盤で窒息。危険な位置でのボールロストを連発し、前半は劣勢を強いられた。

この状況を打開したのはフアンフラン・フーネス監督の鮮やかな交代策だった。ハーフタイムにエイナル・ガリレアに代えてラモン・エンリケスを投入して中盤のボール保持力を修正すると、61分にフアン・クルス、67分にはイザン・メリーノとダニ・ロレンソを下げてカルロス・プガとアドリアン・ニーニョをピッチへ送り込んだ。実質的な3バックへの変更と中盤の枚数調整により、セルタのプレスを回避してセカンドボールの回収率を劇的に向上させた。このベンチワークが奏功し、投入されたアドリアン・ニーニョとフアン・クルスが攻撃の起爆剤となって同点劇を引き寄せた。

対するセルタのヒラルデス監督は、パブロ・ドゥランが熱中症でベンチ外となり、ボハ・イグレシアスも怪我で不在という前線の枚数不足に直面。62分にウィリオット・スウェドベリ、74分にモハメド・ドゥリウエシュやマテオ・ブルシオを投入して攻撃の強度を維持しようとし、同点に追いつかれた直後の84分にはイアゴ・アスパスとハビ・ガランを投入した。しかし、イアゴ・アスパスが投入直後のファーストプレーで足を痛めるなどの不運も重なり、攻勢を勝ち越し点に結びつけることはできなかった。

現地メディアの選手採点・評価比較

現地メディア各紙(MARCA, AS, SPORT, Mundo Deportivo,El Desmarque)の選手採点と評価は、試合を支配しながらも逃し続けたセルタの攻撃陣と、粘り強く反撃に転じたマラガCFの交代選手に大きな注目が集まった。

フェラン・ジュグラ(セルタ)

El DesmarqueやSPORTは、前線からのハイプレスで自らボールを奪い取り、相手DFを完全に揺さぶって決めた先制ゴールを絶賛。セルタの攻撃を牽引したベストプレイヤーとして高く評価した。一方でSPORTは、「後半にウィリオット・スウェドベリへパスを供給すべき場面で自らシュートを選択して外すなど、試合を決定づける2点目を奪えなかった判断の甘さ」についても言及している。

ジョエル・ラゴ(セルタ)

Deportivoは、マラガCFの主砲チュペを完全に抑え込んだ対人守備の強さを絶賛。El Desmarqueも「若手ながら完璧なポジション取りでビルドアップとインターセプトの両面で破綻がなかった」と高得点を与えている。

アドリアン・ニーニョ(マラガCF)

復帰戦で値千金の同点ゴールを決めた殊勲のストライカーに対し、各紙満場一致で絶賛の嵐となった。El Desmarqueは「1ヶ月のブランクを感じさせない研ぎ澄まされたワンチャンスの嗅覚」と評価し、MARCAも「チームの救世主」として大きく取り上げた。

パブロ・マルティネス(マラガCF)

Deportivoは「強烈なミドルシュートでCKを獲得し、その直後にピンポイントのクロスで同点弾をアシストしたキックの精度とゲームメイク能力」を絶賛し、マラガCFにおけるMVPに挙げている。

ダニ・ロレンソ(マラガCF)

評価が大きく分かれる形となった。MARCAは「危険なエリアでのハードワーク」を一定程度認めたものの、SPORTやEl Desmarqueは失点に直結した危険な位置でのボールロストを厳しく追及し、チーム最低級の落第点を与えている。

試合後の監督・選手コメント

クラウディオ・ヒラルデス監督(セルタ)「試合には波があり、勝機がある瞬間に試合を仕留めきらなければならない(matar lospartidos)。またしても勝ち点2を失ったという非常に強い落胆を感じている。チームは多くの素晴らしいプレーを見せてくれたし、猛暑の中で身体を張って命がけで戦った選手たちを誇りに思う。もし批判したい人がいるなら、選手ではなく私を批判してほしい。1-0で逃げ切っていれば『成熟した完成度の高い勝利』と称賛されたはずだが、セットプレー一発で結果と評価が一変してしまう。だが、チームの成長曲線は確実に上がっている」「午後2時という時間帯、そして30度を超える猛暑の中で選手たちをプレーさせるのは、彼らの体調や生命を危険に晒す行為だ。パブロ・ドゥランは熱中症でベンチに入ることもできず、イアゴ・アスパスの負傷もこのような劣悪な環境でなければ防げたはずだ。プロサッカーの環境として見直されるべきだ」

フアンフラン・フーネス監督(マラガCF)「過酷な環境下での非常にタフな試合だった。ボールを保持することはできたが、ペナルティエリア付近での積極性と決定力が欠けていた。セルタは我々のミスを見逃さずショートカウンターを狙ってきたため、リスク管理に苦しんだ。しかし、チームは最後まで諦めずに戦い抜き、この難所バライードスで貴重な勝ち点1を持ち帰ることができた。選手たちの根性を誇りに思う」「観客や選手たちの健康を考えれば、午後2時のキックオフは理想的ではない。日差しと暑さでボールの走らないピッチになり、双方のパフォーマンスを低下させた。夜9時の開催であれば、より素晴らしいスペクタクルをファンに届けられたはずだ」

アドリアン・ニーニョ(マラガCF)「約1ヶ月間の怪我を乗り越えてピッチに戻り、復帰戦でゴールという最高の結果を出せたことが本当に嬉しい。パブロ・マルティネスから完璧なコースにボールが来たので、僕はしっかりと合わせるだけだった。相手のバライードスで勝ち点を獲得できたことは、今後の戦いに向けて大きな自信になる」

ラモン・エンリケス(マラガCF)「敵地で粘り強く戦い、チームとしてのパーソナリティを示すことができた。個人的にもプレー時間を伸ばし、怪我から確実に良い方向へ進んでいる実感がある。このような難しいスタジアムで手にした勝ち点1は非常に価値がある」

フェラン・ジュグラ(セルタ)「勝利を逃したことは当然悔しいが、僕たちが取り組んでいるサッカーの方向性には自信を持っている。相手GKのニアサイドが空いているのが見えたのでシュートを叩き込んだが、チームとして追加点を奪って試合を終わらせることができなかったのが最大の反省点だ。セットプレーで一瞬の強度が足りず勝ち点を失ってしまったので、欧州の戦いに向けてすぐに切り替えたい」


猛暑の中での消耗戦となったバライードスでの一戦は、セルタの詰めの甘さとマラガCFの粘り強さが表裏一体となった形で引き分けに終わった。過酷な日程と過酷な環境が両チームに傷跡を残す中、欧州の舞台へ挑むセルタと、1部定着を目指すマラガCFの双方にとって、今後の課題と収穫がはっきりと浮き彫りになった90分であった。