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ラシン・サンタンデール vs デポルティーボ・アラベス

ラ・リーガ / jornada-5 / Estadio de Racing / 2026年9月12日(土)

ラシン・サンタンデール 2-1 デポルティーボ・アラベス

試合サマリーと得点経過

試合日時:2026年9月12日 14:00キックオフスタジアム:エル・サルディネロ(観衆:21,342人)主審:ハビエル・アルベロラ・ロハススコア:ラシン・サンタンデール 2 - 1 デポルティーボ・アラベス得点者:0-1 19分:ヴィレ・コスキ(デポルティーボ・アラベス)1-1 38分:ヤシル・ザビリ(ラシン・サンタンデール)2-1 53分:ヤシル・ザビリ(ラシン・サンタンデール)

ラ・リーガ第5節、開幕から3勝1分と無敗で2位につける絶好調デポルティーボ・アラベスを、ホームのエル・サルディネロに迎えたラシン・サンタンデール。前節の敗戦から巻き返しを図るラシンは、ホームの大声援を背に立ち上がりから激しい攻防を繰り広げた。試合はアウェイのアラベスが先行する展開となったが、ラシンは今夏新加入のモロッコ代表FWヤシル・ザビリが躍動。圧巻の2ゴールで鮮やかな逆転劇を演じ、今季ホーム2勝目を挙げるとともに、アラベスの開幕からの無敗撃破を果たした。

右コーナーキックの二次攻撃から、ペナルティエリア手前にこぼれたボールをアントニオ・ブランコが右足で一閃。このシュートがDFホルヘ・サリナスに当たってコースが変わり、ゴール前にこぼれる。ラシンのGKフレン・アギレサバラが至近距離からのシュートに超人的な反応を見せて一度は弾いたものの、ルーズボールに素早く反応したセンターバックのヴィレ・コスキが押し込み、アウェイのアラベスが先制した。

アラベスの圧力を凌いだラシンが鮮やかなカウンターを繰り出す。ハーフウェーライン付近でボールを受けた司令塔イニゴ・ビセンテが、相手DFジョニー・オットーの裏のスペースへ絶妙なスルーパスを供給。完璧なタイミングで抜け出したヤシル・ザビリが相手GKアントニオ・シベラとの1対1を冷静に制し、右足でサイドネットへ流し込んで同点に追いついた。

再びイニゴ・ビセンテのビジョンとアイデアが勝ち越しゴールを生み出す。中盤で相手を引きつけたイニゴ・ビセンテが左サイドのスペースへスルーパスを通すと、オーバーラップした左バックのホルヘ・サリナスがダイレクトでゴール前へ低い高速クロスを供給。ハーフタイムから途中出場していた相手DFニコラス・バレンティーニの背後から素早く前に出たヤシル・ザビリが体ごと飛び込み、滑り込みながら合わせてゴールネットを揺らした。


戦術・采配のポイント

ホセ・アルベルト・ロペス監督率いるラシン・サンタンデールは、慣れ親しんだ4-2-3-1の布陣を採用。アンカーの位置にマッテオ・プラティとイバン・マルティンを並べ、前線にはパブロ・ガルシア、セルヒオ・カナレス、イニゴ・ビセンテ、そして最前線にヤシル・ザビリを配置した。ラシンの狙いは、高いディフェンスラインを設定するアラベスの背後をイニゴ・ビセンテとセルヒオ・カナレスの正確なパスで突くことにあった。

一方、キケ・サンチェス・フローレス監督率いるアラベスは、開幕から猛威を振るう5-3-2のシステムで挑んだ。アンカーのアントニオ・ブランコを軸に攻守のバランスを保ち、最前線のルカス・ボジェとマリアノ・ディアスの強力2トップを活かしたパワフルな縦への推進力でラシンに圧力をかけた。

試合の命運を分けたのは、後半に向けた両指揮官の采配と修正力だった。アラベスのキケ・サンチェス・フローレス監督は、前半に黄色カードを受けたナウエル・テナリアとパブロ・イバニェスを下げ、ニコラス・バレンティーニとトマス・プロテソーニを投入。しかし、守備ラインの再構築を図った矢先、後手となったバレンティーニのマークを破られて勝ち越しを許してしまう。

勝ち越しを許したアラベスは、カルレス・アレニャやトニ・マルティネス、アイトール・マニャスらを次々と投入し、前線の枚数を増やしてシュート16本(うち枠内8本)を浴びせる激しい怒涛の反撃を展開した。これに対し、ラシンのホセ・アルベルト・ロペス監督は後半65分にアンドレ・アルメイダを投入して中盤のボール保持を高めようとしたが、88分にアンドレ・アルメイダがクリアの際に足を高く上げ、ジョニー・オットーの顔面を蹴ってしまう形となり、VAR介入の末に一発退場処分を受ける誤算に見舞われた。

10人となったラシンは、マゲッテ・ゲイエやアシエル・ビジャリブレを投入して逃げ切り体制を構築。アディショナルタイムには頭部接触でアイトール・マニャスが担架で運ばれるなどアクシデントが続いたが、守護神フレン・アギレサバラを中心とした集中したブロックでアラベスの猛攻を耐え抜き、価値ある勝点3を掴み取った。


現地メディアの選手採点・評価比較

現地各紙の報道や評価では、2ゴールを挙げてチームを勝利に導いたラシンのモロッコ代表FWヤシル・ザビリ、そして圧巻のチャンスメイクを見せたイニゴ・ビセンテ、さらには8本の枠内シュートを1点に抑え込んだ守護神フレン・アギレサバラに対して絶賛の声が集まった。一方で、途中出場から短時間で退場となったアンドレ・アルメイダには厳しい評価が下されている。

「ザビリこそがリーダー」と題し、前節のハットトリックに続きエル・サルディネロで5試合5ゴールと爆発する21歳のアタッカーの勝負強さを絶賛。イニゴ・ビセンテのパス供給能力をラシンの勝因に挙げた一方、アラベスに関しては高いディフェンスラインの裏ケアの甘さを突かれた守備陣の集中力欠如を指摘した。

ラシンが放った枠内シュート4本のうち2本をゴールに結びつけた「決定力の差」を強調。アラベスが16本ものシュートを打ちながらも精度を欠いた点を浮き彫りにし、前節ハットトリックのルカス・ボジェやマリアノ・ディアスが沈黙したこと、そしてザビリの圧倒的なストライカーとしての嗅覚を対比させて報じた。

途中出場しながら88分にハイキックで一発退場となったポルトガル人MFアンドレ・アルメイダの軽率なプレーを酷評。チームを終盤の窮地に追い込んだと厳しく追及する一方で、10人となりながらも最後まで集中を切らさなかったラシンの守備陣とGKフレン・アギレサバラのパフォーマンスを高く評価した。

イニゴ・ビセンテの戦術眼とアイデアにチーム最高得点相当の評価を与え、アラベスの強固な守備ブロックを完璧に攻略したと分析。アラベス側では先制点を決めたヴィレ・コスキや精力的に動いたアブデ・レバシュに及第点を与えたものの、失点シーンでマークを外したニコラス・バレンティーニやジョニー・オットーの対応には厳しい見解を示した。

ラシンのホームにおける勝負強さと選手個々の効率性を強調。開幕から無敗を誇ったアラベスの勢いを止めたラシンの戦術的勝利とし、好セーブを連発したフレン・アギレサバラと勝負所で決め切るザビリの存在価値の大きさを取り上げた。


試合後の監督・選手コメント

「開幕から素晴らしい結果を残してきた強敵アラベスを相手に、非常に価値のある勝利を収めることができた。ホームのエル・サルディネロでファンとともにこのように戦えることは誇りだ。ヤシル・ザビリの得点力とイニゴ・ビセンテのアイデアが試合を決めてくれた。アンドレ・アルメイダの退場で終盤は苦しい戦いを強いられたが、選手たちは最後まで集中力を切らさず見事に耐え抜いてくれた」
「16本ものシュートを放ち、試合の多くの時間で主導権を握っていただけに、今季初黒星という結果は非常に悔しい。しかしサッカーはゴール数で決まるスポーツだ。ライン裏のスペースを突かれた失点シーンの守備対応は早急に修正しなければならない。この敗戦を良い教訓とし、ホームでの次節ヴァレンシア戦に向けてすぐに切り替えたい」
「エル・サルディネロのファンの前で再びゴールを決め、チームの勝利に貢献できて最高の気分だ。イニゴ・ビセンテから素晴らしいパスが来ることは分かっていたので、彼を信じてスペースへ走り込むだけだった。加入時に『最低10ゴール』という目標を掲げたが、すでに5ゴールに達した。だがここで満足することなく、チームのためにもっとゴールを重ねていきたい」