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レアル・ソシエダ vs セルタ

ラ・リーガ / jornada-6 / Estadio de R. Sociedad / 2026年9月4日(金)

レアル・ソシエダ 0-0 セルタ

試合サマリーと得点経過

ラ・リーガ・サンタンデール第6節

ヨーロッパリーグの開幕に伴うタイトな日程の影響で、前倒し開催となったこの一戦。アノエタに詰めかけたファンの前で、レアル・ソシエダとセルタによる激しい知略戦が繰り広げられたが、互いにネットを揺らすことはできず、スコアレスドローに終わった。

試合前半は、完全にホームのレアル・ソシエダが支配する展開となった。前線のハイプレスが効果的に機能し、高いポゼッション率(62%)を記録しながら、合計16本のシュートと11本のコーナーキックでセルタのゴールを脅かし続けた。対するセルタは押し込まれながらも守備ブロックを敷いて耐える構図となった。

この試合において、ゴールという最終的な果実こそ実らなかったものの、サポーターの肝を冷やし、スタジアムを大いに沸かせた「決定的なチャンスシーン」について詳細に振り返る。

前半12分、レアル・ソシエダが左コーナーキックをショートでリスタート。AnderBarrenetxeaからのパスを受けたSergio Gómezが起点となり、右サイドのJon MikelAramburuへつなぐ。アランブルから放たれた極上の右足クロスに、中央で圧倒的な高さを示したJonMartínが強烈なヘディングで合わせる。地面に鋭く叩きつけられたシュートはゴールへ吸い込まれるかと思われたが、セルタの守護神IonutRaduが超人的な反応を見せてこれを完璧に防いだ。

前半20分、中盤での素早い奪取からOrriÓskarssonへ縦パスが通る。オスカールソンがセルタのDFラインを混乱に陥れながら溜めを作り、ペナルティエリア内に走り込んできたキャプテンのMikelOyarzabalへ正確なラストパス。オヤルサバルが叩き込んだ渾身のシュートは、再びラドゥの強烈な左手に弾かれる。しかし、この弾かれたボールはゴールマウスがガラ空きになったペナルティエリアの中央へ転がり、ボレーのタイミングで絶好のバウンドを見せた。ここに詰めていたTakeKuboがダイレクトで右足を合わせたが、シュートは無情にも枠を遥かに越え、アノエタのスタンド最上段へと消えていった。

後半に入ると流れは一変し、セルタが反撃の狼煙を上げる。後半51分、左サイドを鋭く崩したFerranJutglàがポケットへ侵入し、マイナス方向へグラウンダーの折り返しを送る。完全にフリーとなったAndrésAntañónがシュートを流し込もうとしたその瞬間、レアル・ソシエダのBeñatTurrientesが驚異的なスライディングで爪先を当て、間一髪のところでクリアに成功。

後半80分には、セルタが中盤でのトランジションから素早い攻勢に出る。インサイドへ絞り込んでいたSergioCarreiraがバイタルエリアから斜めのパスを供給。エリア内で受けたエースのIagoAspasがダイレクトでゴール隅を狙ったが、これはレアル・ソシエダの守護神ÁlexRemiroが冷静にポジショニングを保ち、しっかりと手中に収めた。最後まで両チームが激しい応酬を繰り広げたが、ゴール前のクオリティが決定的に欠け、結果的にスコアボードが動くことはなかった。

戦術・采配のポイント

レアル・ソシエダは、前節のエスパニョール戦で退場処分を受けたPellegrinoMatarazzo監督がベンチ入り禁止のため、アシスタントコーチのJohnMaisanoが代理で指揮を執った。フォーメーションは4-2-3-1(実質的な4-4-2)。ベンチにCarlos SolerやGonçalo Guedesといった実力者を温存し、Take KuboとYangelHerreraを先発に復帰させる決断を下した。

前半の戦術的な狙いは「高強度なハイプレスによるビルドアップの破壊」であり、これは見事に機能した。セルタの5-2-3の噛み合わせを外し、奪ってからの素早い攻撃移行で前半は圧倒した。しかし、課題となったのは後半のプレス強度の低下と決定力不足だ。ハーフタイムに、センターバックの左右の立ち位置(右にJon Martín、左にIgorZubeldia)を前半とは入れ替えるなど、守備の補強を図ったものの、後半に息を吹き返したセルタのパス回しに対してマークが曖昧になり、自陣深くに引き込まれるシーンが増加した。

マイサーノ(代理)監督は61分、消耗が見られた久保建英とヤンゲル・エレーラを下げて、Luka SucicとJonGorrotxategiをピッチへ送り出す。しかし、中盤のインテンシティが低下したことでかえって防戦を強いられる形に。71分には前線にGuedesとAlexMarchalを同時に投入し、グエデスを中央に配して個人技での突破を試みる。76分にグエデスがエリア内で相手のミスからペナルティをアピールしたシーンや、88分に鋭いカットインから放ったミドルシュートなど、攻撃に一定の活力をもたらしたものの、試合を終わらせるゴールを奪うことはできなかった。

一方、セルタを率いるClaudioGiráldez監督は5-2-3の布陣を選択。エースのイアゴ・アスパスをベンチに休ませ、3日前のBチームの試合でプレーしたばかりの19歳のカンテラーノ、アンドレス・アンタニョンを先発に抜擢する驚きの采配を見せた。

前半はソシエダの圧力に窒息させられ、自陣でのミスを連発して防戦一方となったセルタだったが、後半の指揮官の修正力は見事だった。プレス開始位置を一段階引き上げ、マンマークに近い形に移行したことでソシエダの配球を遮断。さらに、右利きながら左ウイングバックに入ったSergioCarreiraを、機を見てビルドアップの中央(3-1の形やインサイドハーフの位置)へとスライドさせることで、ソシエダの右サイド(Kubo、Aramburu、Herrera)を数的不利に追い込んで混乱を誘った。このハーフスペースの支配が、後半にセルタが完全にペースを握る最大の要因となった。

ヒラルデス監督は63分、高いパフォーマンスを見せたアンタニョンとWilliotSwedbergに代えてイアゴ・アスパスとPabloDuránを投入。さらに69分にはジュグラに代えて、新加入のCouhaibDriouechをデビューさせた。アスパスの投入によってラストサードでのキープ力とパスの質は格段に上がったが、チーム全体としての決定力不足(現在開幕4試合でわずか1得点)という「シャッターの閉まった状態(persianabajada)」を打破するには至らず、アウェイでの貴重な勝ち点1を堅実にお持ち帰る形となった。

現地メディアの選手採点・評価比較

この試合後、現地メディアの評価は守備側のヒーローと、攻撃側でチャンスを逸した主役たちに明確に二分された。

セルタ側で最も称賛を浴びたのは、守護神Ionut Raduである。SPORTMundoDeportivoElDesmarqueのいずれもが彼を「無条件のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)」に選出し、最高点を与えた。特に前半に見せた5本のビッグセーブは完璧であり、Jon MartínのヘディングやMikelOyarzabalの至近距離シュートをシャットアウトした圧巻の技術は「アノエタの静寂を呼び込んだ盾」として極めて高い評価を得ている。さらに、左サイドに入りながらソシエダの守備をズタズタに切り裂いたSergioCarreiraに対しても、MARCAASは「ソシエダの予測を狂わせ、最も危険なスペースを生み出し続けたインテリジェンス」と、そのタクティカルな動きを絶賛している。

逆に、レアル・ソシエダ側で最高評価を獲得したのは、右サイドバックのJon MikelAramburuだ。Diario Vascoは彼にチーム最高となる「todoterreno(全地形対応)」と「バッファロー」の称号を贈り、MundoDeportivoもアランブルの圧倒的なデュエル勝率と貪欲なまでの上下運動を高く評価した。アディショナルタイムにセルタの突破を完全にクリーンなタックルで防いだ決定的なプレーも大絶賛されている。

その一方で、日本の至宝であるTakeKuboに対しては非常に厳しい評価が下された。MARCAASは「サムライにまだ救済はもたらされない」と報じ、前半20分のゴール前でのイージーミスを痛烈に批判。SPORTは「守備のタスクをアランブルと共にこなし、献身的な走りを見せたことは認めるが、肝心のアタッキングサードでの自信が欠如しており、かつてのような切れ味が皆無」と辛口の採点を下している。ElDesmarqueも、好機でありながらアノエタの空へシュートを打ち上げた決定力の低さに首を傾げた。

また、先発出場したMikelOyarzabalに対しても、現地メディアの意見は揺れている。DiarioVascoは「前半48分に見せた信じられないような70メートル戻ってのディフェンスカバーや、オスカールソンへの起点となる動きは素晴らしい」と評価した。しかし、MundoDeportivoは「コンディションが明らかに100%ではなく、試合終盤には完全にスタミナが枯渇してパス精度を失っていた。180分間(エスパニョール戦とセルタ戦)休みなしで彼を絞り出し続ける代理監督の起用法には無理がある」と指摘し、疲労を隠せないパフォーマンスに対する懸念を示している。

試合後の監督・選手コメント

レアル・ソシエダ

John Maisano(代理監督)「ホームアリーナで勝ち点3を獲得できなかったため、引き分けという結果には少しアグリドゥルセ(苦い)な味わいが残る。ただ、公式戦12試合ぶりにクリーンシートを達成できた守備の安定感については選手たちの仕事をしっかりと評価したい。前半に我々には試合を決めてコントロールを容易にする絶好の機会(久保建英のチャンス)があったが、それを逃してしまった。後半はセルタのカウンターを許し、少しインテンシティを落としてしまったのが悔やまれるが、チームの持つポテンシャルと今後の改善への確かな手応えを感じている」

Jon Mikel Aramburu(選手)「ホームで戦う以上、このような勝ち点1という結果は僕たちにとって悔しいもの。こういう試合をしっかりと勝ち点3に変えていくことが、シーズン終了時に僕たちがラ・リーガの上位に位置するために最も必要なこと。前半は非常に良かったけれど、後半は少し自分たちのプレスが弱まり、セルタにうまくボールを走らされ、コントロールを失ってしまった。次のエキヘ戦に向けて効率性を上げていかなければならない」

セルタ

Claudio Giráldez(監督)「一言で言えば、前半はソシエダが我々を圧倒していた。我々はボールを失うことを恐れてしまい、前線からのハメが機能せず、自陣に押し込まれて苦しんだ。しかし、後半はまったく逆で、ピッチの上で我々の時間を作ることができた。ボールを落ち着いて動かし、ソシエダに追走を強いることができた。ただ、本当に最後の局面での精度や得点力において、今我々は『シャッターを下ろした(persianabajada)』ような深刻な状況にある。バレンシア戦と同じように、相手の嵐に耐え抜いたからこそ、後半のチャンスで勝ちきらなければならなかった。ただ、アウェイで再び失点ゼロに抑えて勝ち点1を堅実にもぎ取ったという事実は誇らしいし、この道こそが我々の歩むべき道だ」

(後半終了間際のGuedesに対するPKアピールについて問われ)「ピッチでの映像はまだ見直していないが、現場での私の直感としては、まずグエデスのファウルがあったようにも見えたし、その後の我々の接触もペナルティに値するようにも見えた。ただ、主審(GarcíaVerdura)は細かい接触で過剰に試合を止めないという一貫したレフェリング基準を示してくれたし、私としては非常に流動的な良いゲームを作ってくれたと感謝している。ソシエダのファンがペナルティだと言い、我々のファンがノーファウルだと言うのは当然のことだ」

Yoel Lago(選手)「前半の立ち上がりに顔面に非常に激しい打撃を受けて少し出血したけれど、治療を受けてすぐに問題なくプレーを続けられた。僕たちは常にアウェイであっても勝利を狙って戦っている。今日は非常にタフなAnoetaで戦うことがいかに難しいかを理解していたし、後半にあれだけの素晴らしいプレーをできたからこそ、勝利に値するゴールが一本欲しかったのは事実。それでも、チームは日々確実にピッチの上で自信と力を深めながら成長している。次のゲタフェ戦で最初の勝利が手に入ると確信している」