2026年11月3日(火) | 朝夕刊エディション
La Liga Journal & Media Analytics EL CLÁSICO DIARIO エル・クラシコ・ディアリオ | スペイン現地報道・定点観測ジャーナル

ラ・リーガ / 第3節 / ラモン・サンチェス・ピスフアン / U-NEXT・DAZN / 2026年8月30日(日)

セビージャFC 対 アトレティコ・マドリード

セビージャFC 1-3 アトレティコ・マドリード

この試合のコンテンツ(2)タブで切り替えて読めます

試合サマリーと得点経過

2026年8月29日にエスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアンで開催されたラ・リーガ第3節において、セビージャFCとアトレティコ・マドリードが対戦。【セビージャFC 1

  • 3アトレティコ・マドリード】でアトレティコ・マドリードが勝利を収めました。得点者はアトレティコがアレックス・バエナ(5分、33分)とアデモラ・ルックマン(26分)、セビージャがミゲル・シエラ(68分)です。

試合は立ち上がりからアトレティコが圧巻の攻勢を展開しました。主力を欠く中で「偽9番」として起用されたアレックス・バエナを中心に、流動的なパスワークと鋭いトランジションでセビージャを圧倒。前半だけで3点のリードを奪う凄まじいゴールラッシュを披露しました。ホームのセビージャも後半に交代策で息を吹き返し、若手のミゲル・シエラがプロ初ゴールとなる見事なボレーを叩き込んで怒涛の反撃を見せましたが、前半の失点が響きアトレティコが逃げ切りました。

各得点シーンの経過は以下の通りです。

  • 0-1(5分:アレックス・バエナ)右サイド深くでボールを持ったイ・ガンインが起点。対峙したガブリエル・スアソを巧みなドリブルで揺さぶり、ペナルティエリア内へ精緻な斜めのスルーパスを通します。ここへ果敢に斜めへ走り込んだアレックス・バエナが経由し、巧みなファーストタッチから右足で逆サイドネットへ流し込む低軌道のシュートを放ち、アトレティコが先制しました。
  • 0-2(26分:アデモラ・ルックマン)中盤中央でフリーとなったパブロ・バリオスが起点となり、相手のプレッシャーを受けずに前進してペナルティエリア左角付近のアデモラ・ルックマンへ展開。アデモラ・ルックマンが対峙したフアン・イグレシアスに対して果敢に仕掛けてエリア内へ侵入し、隙を見逃さず右足を一閃。鋭いグラウンダーのシュートがニアポスト際を破り、GKオディッセアス・ブラホディモスの手を弾いてゴールネットを揺らしました。
  • 0-3(33分:アレックス・バエナ)アトレティコが敵陣エリア手前でテンポ良くパスを回し、マルコス・ジョレンテが中央へ落としたボールをアレックス・バエナが引き受けます。セビージャ守備陣の寄せが甘くなった一瞬を見逃さず、アレックス・バエナは素早く前を向いて軸足を定めると、右足を振り抜いて強烈なミドルシュートを放ち、ゴール下隅へ突き刺す自身2得点目を記録しました。
  • 1-3(68分:ミゲル・シエラ)左サイドからガブリエル・スアソがエリア内へ鋭いクロスを供給して起点となります。前線に飛び込んだロビー・ユアが相手DFホセ・マリア・ヒメネスと激しく競り合って相手のクリアを阻止し、エリア内にこぼれ球を生み出します。このボールにいち早く反応したミゲル・シエラがワンバウンドした球を鮮やかなボレーで捉え、GKヤン・オブラクの差し伸ばした手を破ってゴール右上隅へ叩き込み、一矢を報いました。

両チームのスタメンと交代

ホーム: セビージャFC(4-2-3-1)

  • GK: オディッセアス・ブラホディモス
  • DF: フアン・イグレシアス、アンドレス・カストリン、キケ・サラス、ガブリエル・スアソ
  • MF: リュシアン・アグメ、ヨン・グリディ
  • FW: ミゲル・シエラ、ペケ、フリオ・ディアス、ロビー・ユア

交代・選手変更:

  • 55分: フリオ・ディアス → チデラ・エジュケ(左ウィングの活性化)
  • 55分: ヨン・グリディ → ギオルギ・コチョラシュヴィリ(中盤の強度向上)
  • 68分: ペケ → イサック・ロメロ(前線の活性化)
  • 80分: ミゲル・シエラ → アルフォン(負傷・疲労による交代)

アウェイ: アトレティコ・マドリード(4-3-3)

  • GK: ヤン・オブラク
  • DF: マルコス・ジョレンテ、マルク・プビル、ダヴィド・ハンツコ、アレックス・グリマルド
  • MF: パブロ・バリオス、モーテン・ヒュルマンド、ジュリアーノ・シメオネ
  • FW: イ・ガンイン、アレックス・バエナ、アデモラ・ルックマン

交代・選手変更:

  • 66分: アデモラ・ルックマン → アルナウ・オルティス(前線の活性化)
  • 66分: マルコス・ジョレンテ →ホセ・マリア・ヒメネス(守備固め。マルク・プビルが右サイドバックへ配置転換)
  • 72分: イ・ガンイン → コケ(中盤のコントロール強化)
  • 85分: アレックス・バエナ → ロドリゴ・メンドーサ(前線の運動量維持)
  • 85分: モーテン・ヒュルマンド → ジョニー・カルドソ(中盤の守備固め)

戦術・采配のポイント

アトレティコ・マドリードのディエゴ・パブロ・シメオネ監督は、フリアン・アルバレスの欠場騒動やアレクサンダー・サーロートの負傷離脱という前線の緊急事態に対し、アレックス・バエナを「偽9番(ファルソ・ノベ)」に抜擢する変幻自在の戦術を採用しました。固定された標的を持たないアトレティコの攻勢に対し、左のアデモラ・ルックマン、右のイ・ガンイン、果敢に走り込むジュリアーノ・シメオネが連動してバイタルエリアへ侵入。中盤ではパブロ・バリオスとモーテン・ヒュルマンドが全域を支配し、セカンドボールの回収から鋭い縦パスを通すことで、セビージャのハイプレスを無力化しました。

対するセビージャFCは、直前にホアキン・マルティネス(オソ)の移籍が決まった影響を受け、ルイス・ガルシア・プラサ監督が下部組織出身のフリオ・ディアスを起用せざるを得ない苦しいやり繰りとなりました。ホームの大歓声を背に高めのラインからプレスを試みたものの、前半は前線と中盤の連動が噛み合わず、アレックス・バエナやパブロ・バリオスにバイタルエリアで自在にボールを受けられました。特にガブリエル・スアソの左サイドの背後を執拗に狙われ、前半だけで3失点を喫する構造的な課題が露呈しました。

両監督の采配面では、ルイス・ガルシア・プラサ監督が55分に行った二枚替えが試合の流れを一変させました。チデラ・エジュケと新加入のギオルギ・コチョラシュヴィリを投入したことで左サイドの突破力と中盤の回収力が劇的に向上。後半はセビージャが20本ものシュートを放つ怒涛の反撃を見せました。これに対しシメオネ監督は、66分にホセ・マリア・ヒメネスを入れてマルク・プビルを右サイドバックへスライドさせ、72分にはベテランのコケを投じることでゲームのテンポを落として守備の安定を取り戻し、相手の反撃を1点に抑え込みました。

現地メディアの選手採点・評価比較

現地各紙(MARCA, AS, SPORT, Mundo Deportivo,El Desmarque)の選手採点集約では、アトレティコ・マドリードのアレックス・バエナが文句なしの最高評価を獲得しました。El Desmarqueでは10点満点中10点(10/10)という最高の評価が付けられ、W杯王者の風格漂う圧巻の2ゴールとゲームメイク能力が絶賛されました。アデモラ・ルックマンもSPORTやEl Desmarqueで9/10の高採点を獲得し、本来の左ウィングの位置でスピードと鋭い決定力を発揮した点が高く評価されています。中盤を完勝に導いたパブロ・バリオスも各紙で8/10と高い評価で一致しました。

セビージャFC側では、プロ初ゴールを決めた22歳のミゲル・シエラがチーム内で際立った高評価を得ました。SPORTで9/10、El DesmarqueやEstadio Deportivoで8/10をつけられ、単独で60メートルをドリブル突破する場面を見せるなど、暗雲立ち込めるチームの中で唯一の希望として称賛されています。後半から出場したチデラ・エジュケも7/10(SPORT)と高い評価を受けました。

一方で厳しい評価となったのが、前半に守備が崩壊したセビージャのサイド陣です。ガブリエル・スアソにはEl DesmarqueやSPORTで2/10という惨敗評価が下され、「左サイドが敵の高速道路になっていた」と酷評されました。初先発のフリオ・ディアスも2〜3/10、チャンスで判断が遅れたペケも1〜3/10と最低レベルの採点が並びました。

メディア間の見解の違いとしては、ゴールキーパーの評価が挙げられます。SPORTやEl Desmarqueはセビージャのオディッセアス・ブラホディモスに対し、2失点目のニアサイドの対応などを問題視して3〜4/10の低評価を与えた一方、MundoDeportivoはアトレティコのヤン・オブラク(7/10相当)が前半終了際に見せたミゲル・シエラやヨン・グリディの決定的なシュートを阻む連続ビッグセーブを勝因の鍵として大きく取り上げました。

試合後の監督・選手コメント

ディエゴ・パブロ・シメオネ監督(アトレティコ・マドリード)は試合後、チームの戦いぶりに強い満足感を示しました。「特に最初の60分間、チームが見せたコミットメントやアイデンティティ、そして攻守の切り替えの速さに非常に満足している。アレックス・バエナについては多くを語る必要はないだろう。W杯優勝によって得た自信と気持ちの充実がピッチに表れており、今日もそれを結果で示してくれた。彼にはこの高いレベルを維持することを要求し続ける」と語り、チームを牽引した新エースを称えました。また、欠場が続くフリアン・アルバレスについては「彼は彼個人のプロセスの中にいる。我々はスポーツ面から彼をサポートし、彼がチームを助けてくれるのを待つ」と述べるにとどめました。

ルイス・ガルシア・プラサ監督(セビージャFC)は、前半の不甲斐なさを認めつつも審判の判定に強い不満を表明しました。「前半はプレスがうまく調整できず、アトレティコのような強豪を相手に隙を見せれば大きな代償を払うことになる」と試合を振り返りました。さらに83分にペナルティエリア内でキケ・サラスがモーテン・ヒュルマンドに倒されたもののPKが認められなかった場面に対し、「あれは疑いようのないペナルティだった。前節サン・マメスでの試合後、審判委員会(CTA)は我々に有利だった判定についての検証動画を公開したが、今回の明確な誤審についても同じように動画を公開してくれることを期待している」と語り、判定への強い怒りを露わにしました。

アトレティコ・マドリードのアレックス・バエナ選手は、現地メディアから「フリアン・アルバレスに変装していたのか」と問われると、次のように返答しました。「いいえ、僕はアレックス・バエナに変装していたんだ。選手にはそれぞれ異なる特徴がある。世間から『FWがいない』と言われながらも、僕たちは3試合で7ゴールを奪っている。チーム全員にゴールを決める能力があるということだ」と自信を覗かせました。

セビージャFCのキケ・サラス選手は、セビージャでの通算100試合出場(今節で101試合目)を迎えた喜びを語りつつ、物議を醸した審判の判定について触れました。「僕が先にボールに触れた後、相手から後ろ足を明確に蹴られた。審判は『十分なコンタクトではない』と言ったが、蹴られて倒されたためプレーを続けられなかった。VARでしっかり再確認されなかった判定には納得がいかない」と悔しさを滲ませました。

セビージャFC 対 アトレティコ・マドリード の背景データ

順位

順位クラブ試合勝分負得失差点直近
2 アトレティコ・マドリード 11 9 1 1 22 8 +14 28 WWWWW
6 セビージャFC 11 5 2 4 17 19 -2 17 LWLDL
順位表全体を見る
両クラブの前後日程を見る