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レバンテ vs レアル・ベティス

ラ・リーガ / jornada-3 / Estadio de Levante / 2026年8月30日(日)

レバンテ 5-2 レアル・ベティス

試合サマリーと得点経過

試合日時:2026年8月29日 17:00キックオフスタジアム:シウタ・デ・バレンシア(観客数:20,000人以上)スコア:レバンテ 5 - 2 レアル・ベティス得点者-レバンテ:Dela(24分)、Bardeli(45+1分)、Brugué(56分、70分)、Olasagasti(90+5分)

真夏の厳しい高熱下で行われたこの一戦は、戦前の予想を大きく覆し、レバンテがチャンピオンズリーグ出場権を持つレアル・ベティスを相手に5ゴールを奪う歴史的な大勝を飾る、極めてエキサイティングな展開となった。開幕2試合を無失点の連勝で飾りコ・リーダーとしてバレンシアに乗り込んできたベティスに対し、レバンテは高い位置からの執拗なプレスと、相手守備陣の背後を突くロングパスを武器に立ち上がりから激しく襲いかかる。熱中症でスタンドのサポーターが手当てを受けるために一時試合が中断されるほど過酷な環境のなか、試合は両チームのミスと高い決定力が交錯する壮絶な空中戦へと発展した。ベティスは前半に2度追い付く粘りを見せたものの、後半に入ると守備の集中力とインテンシティが完全に瓦解し、レバンテの波状攻撃の前に「粘土細工」と揶揄されるほどの脆さを露呈して、5失点という無残な完敗を喫した。

各得点シーンの詳細は以下の通りである。

レバンテのコーナーキックから試合が動く。Jon AnderOlasagastiが左サイドのコーナーから放った正確で鋭いクロスに対し、ベティスのディフェンス陣はマンマークのズレを起こす。Rodrigo RiquelmeとTroyParrottのマークが甘くなった一瞬の隙を見逃さず、ニアポストへ飛び込んだディフェンダーのDelaが頭で完璧に合わせ、アウェイチームのゴールキーパーÁlvaroVallesの逆を突くヘディングシュートをゴールネットに突き刺した。

ベティスが誇るファンタジスタ、Iscoが敵陣中央で起点となる。Iscoがペナルティエリア内へ縦パスを送り、これを受けたTroyParrottが5人の相手ディフェンダーに囲まれながらも、泥臭く体を使ってボールをキープ。Parrottが強引に粘った末にこぼれたボールに反応したMarcBartraが、右足のインサイドでRyanの隙を突いて正確にゴール上隅へ蹴り込み、試合を振り出しに戻した。

前半アディショナルタイム、ベティスの致命的な連携ミスから驚愕のゴールが生まれる。HéctorBellerínが自陣後方でのビルドアップの際、Bartraに向けて出した横パス(バックパス)が極端に短くなる。このパスを瞬時に予測して猛然と突っ込んだEnzoBardeliがインターセプト。ベティスが保持に回っていたことで前がかりなポジショニングを取っていたGKVallesの立ち位置を瞬時に見極め、約30メートルの距離から右足で極めて高精度なループシュートを放つ。ボールは無防備なVallesの頭上を美しく越え、ゴールへ直接吸い込まれた。

追いかけるベティスが前半終了間際、セットプレーのサインプレーで再び試合をタイに戻す。Iscoが左サイドから蹴ったコーナーキックに対し、ニアポストへ走り込んだMarcRocaが頭ですらす(peinar)妙技を披露。このフリックによってファーサイドへ流れたボールに対し、完全にマークを剥がしていたRiquelmeがヘディングで無人のゴールへ押し込み、 alocado(狂気的)な前半を2-2で締めくくった。

後半立ち上がり、Olasagastiが放ったシュートをVallesが辛うじてセーブして得たコーナーキックが起点。レバンテの右コーナーからのクロスに対し、またしてもベティスの空中戦の弱さが顔を出す。Riquelmeが背後のマークを完全に怠ったところへ、キャプテンのRogerBruguéがスピードを持って走り込み、フリーで強烈なヘディングシュート。Vallesが何とか触ってブロックしたものの、その弾いたボールがカバーに入っていたMarcRocaの体に当たってネットに吸い込まれた。

中盤でのパスカットからレバンテが速攻を仕掛ける。Olasagastiがペナルティエリア手前で絶妙なタメを作って相手ディフェンスを引き付けると、裏のスペースへ走り込むIvánRomeroへ完璧なスルーパスを通す。RomeroがGKVallesと一対一になり、アウトサイドで放った技ありのシュートは惜しくも右ポストを叩いたが、その跳ね返りを素晴らしいスプリントで詰めていたBruguéがダイレクトで冷静に押し込み、ベティスを突き放した。

試合終了間際、完全に前がかりになったベティスの背後をレバンテが冷酷に仕留める。カウンターから途中出場のEttaEyongが右サイドを力強く突破し、中央へふわりとした高精度のクロスを供給。ベティスのセンターバックNatanが完全にマークを見失って棒立ちとなるなか、完全にフリーとなっていたOlasagastiが頭で楽々と合わせ、大勝を締めくくる5点目のゴールを決めた。


戦術・采配のポイント

レバンテの指揮官Luís Castroは、前節CAOsasuna戦で手応えを得たシステムおよびメンバーをそのまま継続し、Ryanを守護神に据えた「1-4-3-3」に近い形を採用した。戦術的意図は極めて明確であり、ベティスのサイド攻撃をManu SánchezとNachoPérezの徹底的な対人守備で封じつつ、奪った後はベティスのセンターバック(BartraとNatan)の背後へ対角線のロングパスを放り込んで走らせ、走力と強度で上回るという狙いが見事に的中した。

一方、ベティスを率いるManuelPellegriniは、過密日程を考慮して前節からスタメンを7人変更する大幅なローテーションを敢行。長期離脱から復帰したIscoを今季初先発させ、新戦力のTroyParrottを1トップに据える布陣を組んだ。ポゼッションを支配し、左サイドのFranGarcíaのオーバーラップから厚みのある攻撃を仕掛けようとしたが、ボールロスト時のトランジションにおける守備の強度が極めて低く、組織としての体を成していなかった。特にセットプレーにおけるゾーンディフェンスのマークの受け渡しは曖昧を極め、3失点をもたらした。

両指揮官の交代策は、試合の明暗をさらに際立たせることとなった。

ハーフタイムに、筋肉系のトラブルを抱え、過酷な暑さのなかで消耗していた右サイドバックのNachoPérezを下げてToljanを投入。守備のバランスを即座に修正した。さらに71分には、前線で走り続けてベティス守備陣を摩耗させたIvánRomeroに代えて、特徴の異なる屈強なアタッカーEttaEyongを投入。このEyongがカウンターから5点目をアシストするなど、ルイス・カストロの選手起用と読みは完璧に機能した。

ペジェグリーニは57分、疲労の見えたIscoとParrottを下げ、FornalsとCuchoHernándezを投入して攻撃の構成力向上と活性化を図った。しかし、この交代は中盤の守備強度をさらに低下させる結果となる。さらに67分には、RiquelmeとMarcRocaに代えてPablo GarcíaとNelson Deossaを投入。PabloGarcíaこそ左サイドから高いモチベーションでチャンスを作ろうとしたものの、ボランチに入ったDeossaはボール保持の場面で4タッチ以上を要する判断の遅さを連発。戦術的なアナーキーさとレベル不足を露呈し、チームの完全な自滅を招いた。


現地メディアの選手採点・評価比較

スペインの現地各紙(MARCA, AS, SPORT, Mundo Deportivo,ElDesmarque)は、この一戦でのベティスの「守備のメルトダウン」に極めて厳しい筆調を浴びせ、一方でレバンテの攻撃陣、とりわけ新加入のBardeliやキャプテンのBruguéに対して最大級の賛辞を贈った。

レバンテの評価

SPORTは「新天地への戦術的・肉体的なフィット感が驚異的であり、中盤を完全に支配した」と大絶賛。ベジェリンのミスを突いた30メートル超のループシュートについては、MARCAASも「今節最も美しいゴールの一つ」と評し、その創造性と正確無比なキック技術を称えた。

SPORTで「8点」を付与され、「キャプテンとしての魂と強烈なリーダーシップでチームを牽引した」と評された。後半の圧巻の2ゴールについて、MundoDeportivoは「昨季の怪我による苦難を乗り越え、プレシーズンから積み上げてきた高い得点能力が最も重要なホーム開幕戦で爆発した」と、彼のポジショニングセンスと献身性を称賛している。

SPORTは「中盤のダイナモとして攻守に圧倒的な存在感を示した」として「7.5点」を付け、1点目のアシスト(コーナーキック)と、試合を終わらせる5点目のヘディングシュートを絶賛。

ベティスの評価(戦犯となった守備陣と途中出場選手への酷評)

現地メディアから最も苛烈な批判を浴びた。ElDesmarqueは驚きの「0点」を付け、「ピッチ上で行ったすべての選択が誤りであり、守備を完全に破壊した」と酷評。SPORTも「1点」とし、前半のアディショナルタイムにおける致命的なバックパスミスだけでなく、後半の4失点目の起点となった「ヒールでのあまりに軽率なクリアミス」を挙げ、「一晩中ミスを連発した完全なる悪夢」と断じた。

評価は大きく分かれた。Estadio Deportivoは「前半18分にゴールライン上で IvánRomeroのシュートをクリアし、34分には同点弾を決めるなど光るプレーもあった」としつつも、「後半は自身のマークであるBruguéに競り負けて勝ち越しゴールを許し、ロングボールの対応でも遅れをとった。守備のリーダーとしての役割を果たせなかった」として「3点」を提示。ElDesmarqueも前半の貢献と後半の崩壊を「極端な光と影」として「4点」とした。

SPORTは前半終了間際に貴重な同点ゴールを決めた点を評価して「5点」としたが、守備における致命的な懈怠をメディアは一様に指摘している。EstadioDeportivoは「Delaの先制点の場面、そしてBruguéの3点目の場面、いずれも自身のゾーンディフェンスの責任エリアでありながら競り合うことすら放棄していた」と厳しく断罪し、守備への帰還遅れがチームを危機に陥れたと解説した。

途中出場ながら極めて低い評価となった。SPORTは「0点」という破壊的な採点を下し、「ボールをコントロールし、前を向いてパスを出すまでにあまりに多くの時間(4タッチ)を費やし、攻撃のテンポをすべて台無しにした。戦術を無視してエゴイスティックにシュートを乱発する姿は、ラ・リーガにきて1年が経つ選手のレベルではない。ベティスに彼の居場所はない」と痛烈に批判した。ElDesmarqueも「ゲームに落ち着きを与えるべき場面で、ただリズムを混乱させただけ」と厳しい評価を並べた。

5失点を喫したものの、メディアの論調は彼に対しては一定の同情を寄せている。SPORTは「14分に Iván Romeroとの一対一を防ぐなど極めて重要なビッグセーブを見せたが、5失点したキーパーに合格点は出せない」として「3点」を付けたが、EstadioDeportivoは「ディフェンスラインが『プラスチック(粘土細工)』のように崩壊し、彼はすべての失点の場面で完全に見捨てられていた。彼を責めるのは酷だ」と擁護している。


試合後の監督・選手コメント

レバンテ

「信じられないような、夢に見たホーム開幕戦での大勝だ。前節のオサスナ戦からチームは大きく成長していると確信していた。チャンピオンズリーグに出場するような強力な個のタレントを持つベティスを相手に、これだけのフットボールを展開して奪った勝点3は素晴らしい。しかし、これはまだシーズン初期の3ポイントに過ぎない。この熱狂に溺れることなく、謙虚にハードワークを続ける必要がある。(カルロス・アルバレスのベンチスタートについて問われ)完全に戦術的な決定(Decisióntáctica)だ。選手たちには『誰であれ、100%の状態でなければプレーはさせない』と伝えている。また、この過酷な暑さのなか、17時という時間帯に試合を開催させたリーグの判断には大きな疑問を感じる。観客席で体調を崩すファンが出たことは非常に残念だ。バレンシアの夏において、この時間は本来外出する時間ではない。それでも選手たちは、ピッチの上で『全力を尽くすことは最低限の義務である(dar el máximo es lomínimo)』という我がクラブの哲学を完璧に体現してくれた。サポーターに誇れる勝利だ」
「再びこのシウタ・デ・バレンシアで、1部リーグ(プリメーラ)のゴールを決めてサポーターと喜ぶことができて、これ以上ないほど幸せだ。昨シーズンは重い怪我と手術に苦しみ、個人的に非常に辛い時間を過ごした。だからこそ、サポーターに対して今シーズンは平穏で、そして実りある素晴らしい1年(añotranquilo)を届けたいと強く思っていた。プレシーズンの段階から、自分たちの攻撃力に一切の疑いはなかった。僕たちはどんな強敵に対しても、常に全力で『戦争(戦い)』に行く準備ができている」

レアル・ベティス

「この敗戦の原因を説明するのは極めて容易だ。一言で言えば、今日の我々の守備は完全に『大崩壊(desastre)』していた。前半は両チームがゴールを奪い合う互角に近い展開で、2-2で折り返したこと自体はポジティブだったが、守備の致命的なエラーは前半から始まっていた。後半に入り、我々にはTroyParrottのヘディングによる決定機があり、そこで3-2にしていれば展開は変わっていただろう。しかし、その直後にセットプレーからあっさりと失点して以降、チームはピッチから完全に『消えて』しまった。それ以降はただ失点を重ね、相手にはさらに多くの決定機を作られた。これまで築き上げてきた組織的な守備概念、集中力、そして球際のインテンシティが今日の試合には全く存在しなかった。(ローテーションが原因かという問いに対し)それは絶対に違う。今日の守備陣は、開幕戦でレアル・ソシエダを完封したメンバーとほぼ同じだ。これは名前の問題ではなく、選手個々のパフォーマンス、特にセットプレー(空中戦)におけるあまりに軽率なマークミスと集中力の欠如が原因だ。この痛烈な敗戦を真摯に受け止め、早急に修正しなければ、チャンピオンズリーグという最高の舞台で戦う資格など我々にはない」
「今シーズン最初の2試合で見せた素晴らしいフィーリングとは、完全に『正反対』の最悪な感触のゲームになってしまった。しかし、この極めて手痛い一撃(golpeduro)が、僕たち全員を目覚めさせる(espabilar)ための最高の良薬、警鐘になると信じている。すべての試合が簡単に勝てるわけではないということは、昨シーズンの終盤にも嫌というほど痛感したはずだ。敗因は決してフィジカル的な疲労ではない。僕たちがプレシーズンから一貫して保ってきたコンパクトな組織概念、そして個人のクリアの精度や状況判断といった当たり前のコンセプトが、今日に限って完全に欠落していた。前半、2度リードを奪われながらも追いつくという最も難しい作業をやってのけた後に、あれほど簡単に失点を重ねていては勝てるはずがない。このロッカーの仲間たちを1000%信頼しているが、僕たちはもっと強く、タフにならなければならない(Tenemos que hacernos másfuertes)。金曜日にはもうレアル・マドリード戦が控えている。今日起きたことが単なる一日の『アクシデント』だったと証明するため、全員で頭を切り替えて立ち上がらなければならない」
「ベティスにとって極めて『暗黒の一日(díanegro)』になってしまった。僕たちは非常に良い流れでこの試合に入ったはずだったが、フットボールのトップレベルにおいて、今日のように相手にこれほどのミスを何度もプレゼントしてしまっては、勝つことは不可能だ。追いついた直後に失点し、後半の立ち上がりの絶好のチャンスを逃した後にセットプレーから簡単にやられた。あれは精神的に完全にチームを殺す(anímicamente te mata)失点だった。(個人としての感触を問われ)怪我の回復プロセスを考えれば、今日先発として約1時間プレーし、ピッチの上で予想以上に快適に、そして何よりほぼ『痛みを感じることなく』プレーできたことは、唯一の明るいニュースだ。ただ、チームがこれほどの大敗を喫した以上、喜ぶことはできない。一刻も早くこの敗戦のページをめくり、最大限の野心とポジティブなエネルギーを持って、金曜日のマドリード戦、そしてチャンピオンズリーグの戦いへ向けて準備を進める」