オチエン残留劇の舞台裏
エルチェ戦で1ゴール2アシストという目覚ましい活躍を見せた23歳のケニア人ウインガー、ジョブ・オチエンですが、彼の現状は数か月前のシナリオとは全く異なっていた可能性が明かされました。実は、今夏に契約満了を迎える予定だったオチエンは、今年2月の時点で当時1部にいたマジョルカとフリートランスファーでの移籍に合意していました。アリツ・アドゥリスが主導したこの交渉で、マジョルカ側は彼に年俸約40万ユーロを提示し、プロサッカー界での新たな冒険を約束していたのです。✈️
しかし、オチエンの才能をいち早く見抜いていたペレグリーノ・マタラッツォ監督がこの動きに即座に介入しました。指揮官はクラブに対してオチエンとの契約更新のために全力を尽くすよう要求するとともに、選手本人に対してトップチームでの将来的なビジョンを直接提示し、熱心に説得を試みました。マタラッツォ監督はオチエンを1月のバルセロナ戦で初めてトップチームの招集メンバーに引き入れ、その後もアスレティック・ビルバオ戦やエルチェ戦で帯同させ、実質的なアピールを続けました。この熱意が実を結び、オチエンはマジョルカからのオファーを断ってレアル・ソシエダと2028年までの契約更新に合意し、2月20日に公式発表されました。🤝
その後、自信を得たオチエンはBチームであるSanseでリーグ終盤に大爆発。チームを降格から救う9ゴールのうち、じつに7ゴールを契約更新の合意がなされた2月16日以降に叩き出しました。今夏、彼はファーストチームで正式に背番号12番を勝ち取り、プレシーズンを経てマタラッツォ監督が求める「スペースをこじ開け、幾度もスプリントを繰り返すことのできる貴重なバックアップ」として定着しました。🌟
インタビューに応じたオチエンは、自身のシンデレラストーリーを嬉しそうに振り返っています。2019年に16歳でケニアの高校を卒業した彼は、プロサッカー選手になる夢を叶えるため、すべてを賭けて新型コロナウイルス流行後にスペインへ渡りました。彼を支えたのはケニアの友人であるラヴィと、現地で出会ったコーチでした。コーチから『スーツケースをまとめてスペインに行きなさい。運が良くて神の恩寵があれば、お前はプロになれる』と背中を押され、カナリア諸島のマスパロマスに到着し、そこでプレーを続ける中でレアル・ソシエダに発掘されました。🌍
エルチェ戦のゴールについて、オチエンは『あれはセカンドプレイ、こぼれ球がエリア内に転がってきたので、ほぼ見ずに思い切りシュートを放ちました。誰に捧げるかは、まだ色々ありすぎて考える時間がありません。最初のゴールは、とにかく決めることがすべてです』と興奮を語り、さらに2点目のエレーラへのアシストシーンについては『ボールを奪った瞬間、ヤンゲルが走っているのが見えました。ただ見えただけでなく、彼が「ジョブ、ジョブ!」と大声で叫んでいるのが聞こえたのです。それで彼にパスを出しました』と連携を明かしました。試合の終盤には両足のふくらはぎが攣るほどの限界に達しながらも、再びスプリントを敢行してシュートに持ち込むフィジカルの強さも見せています。⚡️
マタラッツォ監督からトップチーム昇格を伝えられたときの会話について、オチエンは『マタラッツォ監督が「トップチームに昇格する」と伝えてくれた時、本当に素晴らしい会話をしました。私にとってこの上ないチャンスですし、ズビエタでの毎日の練習を、まるでこれが最後のチャンスであるかのように必死に取り組んでいます。監督からは「自分自身であり続け、何も変えるな。お前には他の選手が持っていない特別なクオリティがあるのだから、それを追求し、最大限に引き出しなさい」と言われました』と語り、信頼に応える覚悟を示しています。(via Mundo Deportivo)